2012年12月28日

話(「M先生と忘年会」)


忘年会って、職場の仲間や友人たちと
するイメージですが、M先生とわたしと娘と、
3人の忘年会をしました。

M先生は音楽業界でお仕事されているので、
これから年末までは、もうノンストップの
忙しさ。娘は学生のくせに、イベントやら
バイトやらで、この日しか空いてないと
いうことで、やっと日にちが決まったのです。

今回は"蟹料理"。何を食べたいって訊かれて、
蟹って答えるのは、野蛮なかんじかなぁと、
娘も遠慮していましたが、ここは食べたい
ものを言わないと、困らせてしまいます。

「未成年だから、アルコールはすすめられない
けど、そこは自分の判断で」とM先生は娘に。
いろいろな話から、選挙の話になっても、
「そうかぁ、まだ選挙権もないんだなぁ…」と。

3人がそれぞれの世代を生きていて、美味しく
食事しながら、話がははずむのは、とても
しあわせです。帰り道、こんなきれいな
キャンディをふと買ってしまうほど、師走に
浮かれる夜でした。


2012年12月27日

話(「アドベントカレンダー」)


今年のアドベントカレンダーは、
スイスに住んでいるエミちゃんからの
贈り物。

12月に入ってから、毎朝ひとつ
いただいてます。チョコレートのために、
ゆとりのある珈琲の時間をと、少し
早起きして。

ミルクチョコレートのときは、娘と
半分ずつ、ダークのときはわたし、
ホワイトのときは娘と、なんとなく
決まってます。

エミちゃんからは、ときどきスイス便りの
メールが届きます。「冬の湖畔に、
ライトアップされたツリー、キラキラの船や、
ホテルやカジノを通り過ぎて歩くのも、
楽しいものです。大きな橋も、光のベールを
被って、なんだかおとぎの国にきたよう。」

ルツェルンいう町を歩きながら、エミちゃん
こどものようにはしゃいでいそうです。


2012年12月26日

佐々木悟郎さん









イラストレーターになられて30年の
佐々木悟郎さんの展覧会。たくさんの
絵の中から、悟郎さんが選ばれた
ベスト作品ばかり。

ニューヨークの風景にも、日本の
スカイツリーにも、悟郎さんの
光が降り注ぐ水彩画は、統一感が
あります。

広々した町を描かれても、小さな
オブジェを描かれても、すがすがしくて
優しくて、気持ちよいのです。

30年ほど前の作品も、別室に
並べられています。あぁ…これも
悟郎さんが描かれていたと、
記憶がよみがえるようです。

オリジナルの日記帳には、旅の
スケッチから、ジーンズを一本
買うときの気持ち、などいろんな
ことがぎっしり書き込まれています。

絵と文章でそのときそのときが
表現されているので、とても
たのしいです。一冊一冊読んでいると、
時間が足りなくなってしまいます。

2012年12月25日

山口マオさん








小さな革命」展で山口マオさんに
お会いしました。

今回の展覧会、すべての絵に示されて
いるのは額代のみ。いつもなら、
マオさんが絵の値段を決めるところを、
欲しいと思ったひとが自分で値段を
決めるのです。それもオークションだと、
お金のあるひとが有利になってしまうと
いうことで、欲しいという気持ち優先の
早い者順です。

どんなことになるのかは、
やってみないとわからない、
マオさんの革命なんです。

英字新聞を白塗りしてから、その上に
大きな猫、犬の絵。新聞紙だと
気持ちが楽に描けるんだって、マオさん。

年始からは、「トムズボックス」での
個展も控えていて、さぁこれからまた
どんどん描かなくちゃって。

また、来月をたのしみにしています。

2012年12月21日

「クリップ」60号








1年に6冊、偶数月に発行している
「クリップ」、60号になりました。

今回は1回お休みしようかなぁ…と
思っていたところ、元気づけてくれる
お友だちのおかげで、できあがりました。

高校時代のとってもユニークな同級生、
なんとなんと、入院中に"印刷用紙"を
どっさり持ってあらわれたのです。
えーっ、これどうやって持って帰るの?
とびっくり。

いつも「クリップ」をつくるのに、
紙がいっぱい必要でしょ、また新しい
ことばが生まれたら、詩を書くでしょ、
それには、このグリーンの紙が
いいよって、すごい説得力。

四方田犬彦さんからは、エッセイを
届けていただき、さぁ、がんばらなくちゃで
たのしく作業もすすみました。

いつも読んでくださる方も、
はじめて読んでくださる方も、
どうもありがとうございます。

2012年12月20日

17音の宇宙











愛うえお 
かきくけこさし
すせそたち

DMの下谷二助さんの17音が
たのしくて、俳句や川柳に寄せられた
イラストレーション展へ。

オープニングでは、絵をみるより、
ワインをいただき、「ハムカツ、
シウマイおいしいのよー」と
すすめられて、ぱくぱくいただいて、
みなさんとのおしゃべりに
花が咲きます。

聖五月
瞳と甲冑に
星映す

こちらは「左亭」という俳号の
宇野亜喜良さんの句。

17音の宇宙に迷いこんだり、
立ち止まったり。文字と絵の
ほどよい距離感に、気持ちよく
酔います。

2012年12月19日

話(「時のカタチ 間のカタチ」)


銀座の「和光ホール」で
時のカタチ 間のカタチ」展をみたあと、
"時と間"をテーマにした、穂村弘さんの
お話をきいてきました。穂村さんは、
時計のコレクションされているのですね。

一緒に行ったお友だちの瞳さん、和光には
お馴染みでも、穂村さんのトークショーは
初めて。メモをとりながら、真剣な
眼差しでした。

「ホールの空間も素敵だし、穂村さんの
短歌の読み込み方も、素人にもとっても
よくわかって面白かったわ」と瞳さん。
穂村さんを、もっと年配の方とおもって
いたようで、登場してその若さに
驚いていました。

紹介された短歌の中から、寺山修司の作品、
演劇的な歌ですねぇと…。

売りにゆく柱時計がふいに鳴る横抱きにして枯野ゆくとき

今回は書籍の販売もなかったのてすが、
サインやお写真はどうぞとのことでした。
恥かしがる瞳さんでしたが、いっしょにパチリ。
記念写真にね。


2012年12月18日

田村セツコ展


20代から60代、4人のおともだちと
弥生美術館田村セツコ展へ。

おしゃれ、おちゃめ、おてんば…
ほんとうにこのことばがぴったりの
セツコさんの描く女の子たち。

デビュー前の高校時代の絵画作品から
展示されています。若いときから、やっぱり
特別なセンスの持ち主だったのですね。
絵の世界に導いてくれた師との出会い、
セツコさんが出されたお手紙、セツコさんの
歴史がとてもよくわかるようになってます。

レターセットやノート、ハンカチから
エプロンまで、セツコグッズがあふれていた
時代の様子が、伝わってきます。「りぼん
なかよし」マンガの付録にも、セツコさんが
いっぱい。1970年代の底抜けに明るい、
しあわせ感に満ちた会場です。

最近の美術展では、必ずクリアーファイルが
おみやげで売られていますね。きっと、
何十年か後にはこれも懐かしいものに
なるのかしら。

2012年12月17日

話(「チーズケーキと聖句」)


今月は自宅で静養…ということを
心がけているので、おともたちが
明大前まで遊びに来てくれます。

そんなに地元に詳しくなかったのですが、
訪ねてくれるおともだちのために、
美味しいところを探して、ランチの
できるところに詳しくなってきました。

小学校一年生のときに出会った、修子ちゃん。
チーズケーキを焼いてきてくれました。
つぶれないように缶に入れて、
クリスマスクロスでラッピング。

修子ちゃんはクリスチャンで、聖句を
添えてくれます。「わたしはぶどうの木、
あなたがたはその枝である。人がわたしに
つながっており、わたしもその人に
つながっていれば、その人は豊かに
実を結ぶ」ヨハネ15:5

わたしは違うのですが、よくクリスチャンと
思われます。どこかにそんな雰囲気が
あるらしいのですが、わたしには
さっぱりわかりません。修子ちゃんは、
わかるわかるって笑ってました。


2012年12月14日

田村セツコさん










水森亜土+田村セツコ+ささめやゆきさんの
三人展。ラブリーな亜土さん、セツコさんの
間に、シックなささめやさん。

亜土さんの絵も、セツコさんの絵も、
とってもなつかしくて、そしていまも、
きらきらかがやいています。女の子
だったころ、をおもいだすような気持ちに。

田村セツコさん、絵の中から飛び出してきた
ような笑顔で、みなさんを迎えてくださいます。
くるんとカールした髪や、細い三つ編み、
とてもかわいいです。

ささめやさんの絵には、アルファベットが
たくさん書かれていて、文字も絵と
おなじように、センスを感じてため息
こぼれます。あえて出にくいペンを使って、
かすれたように描いたり、紙の表だけでなく、
裏からも書いて仕上げられています。
できあがるまての秘密のお話、に感動します。

2012年12月13日

長野ともこさん









暖かい日中に長野ともこさんの個展
BAGDAD CAFE」に。毎日3時まで
在廊してます、とDMに書いてあったのです。

久しぶりに会って、ふたりハグして、
ぽろっと涙まで。いちばん最初に会った
10年以上前のことなど思い出して、
いっぺんに懐かしさが押し寄せてきました。
いっしょに詩画集つくったり、コラボ展したり、
一所懸命だったよねっ、楽しかったねって。

今回は映画「BAGDAD CAFE」からともこさんの
印象に残った人物の絵、日本の映画では
ないのでみな外国のひと。

この女性の足の投げ出し方は、ともこさんの
描き方ねぇって…。色のセンスのよさも、
かわっていません。幼稚園のお嬢さんの
スケジュールとにらめっこしながら、
半年くらいですべて仕上げたそうです。

絵をみながら話しているうちに、もういちど
この映画、みたくなりました。音楽も
聴きたくなってきました。

2012年12月12日

話(「ノーアート・ノーライフ」)


「劇団はなめがね」の初めての劇場公演を
吉祥寺でみてきました。学習院女子中高演劇部
だったメンバーが、卒業して結成した劇団。

いま演劇に目覚めて夢中になっている娘が、
制作で関わっているので、応援に
行かなくては、とわたしも。

ケラリーノ・サンドロヴィッチ脚本
「ノーアート・ノーライフ」。脚本がいいと、
こんなに面白い舞台になるのですね。
演出や照明、演じているみなさんの
力はもちろんですが、まずは脚本。

中学高校時代、ときどきみてきた
仲間ですから、なかなか客観的に
お芝居の判断はできないけれど、
楽しくて笑いっぱなしの舞台でした。
「あの子がこんなに成長したのねぇ」と
ママたちも親目線です。

500円という入場料、安すぎるわ、
親料金2000円か3000円にして、
友人など学生は500円にすれば
よかったね、と終わってから。

女子だけの演劇、それもみんな男役、
気持ち悪いとか妙だとかは感じなくて、
とても自然でした。

何日も泊り込んでの制作でしたが、
打ち上げを終えて久しぶりに娘が
汚いかっこうで、疲れ果てて戻ってきました。


2012年12月11日

話(「ブックカフェ イズマイ」)


馬喰町…遠いと思っていましたが、
電車一本で到着。おともだちの
まりちゃんと現地集合、「イズマイ」に
行って来ました。

お店の明るさ・暗さがまず好みです。
ソファ席が空いていたので、ふたり
ならんでゆったり。ひざ掛けも
用意されています。

セレクトされた写真集や絵本、お茶を
いただきながら、自由に読むことが
できます。

こういうのすきでしょう…と
よくわかってくれているまりちゃん、
リトルゴールデンブックス」の
動物絵本を、持ってきてくれます。
この時代のこの雰囲気が、たまらなく
すきです。

焼きたてのパイ、何種類もあってとても
美味しいです。ポロポロといただくのに
苦労しますが、なんのその。

カフェでは男性同士のおしゃれな
2人組も…。時代ねぇ、とまりちゃんと
こそこそ話していました。居心地の
とてもよいカフェ、近くならひとりでも
寄りたいです。


2012年12月10日

話(「同級生 丸の内にて」)


ずーっとなかよしの同級生がいます。
わたしたち、都立高校で男女わけへだてなく、
ともだちになることができて、
最高の環境だったねと。

あの頃、こんなに先のことは想像する
こともなく、ただよく話したり遊んだり
していたけど、よかったー、と
しみじみお互いが思ってます。

"素顔"そのもので接していたから、
いまさらなにもかっこつけることも
ありません。"行動"も遠慮なく、
おもったままにとれます。

近くまできたから、寄ってもいい?
職場の近くで珈琲をいっしょに飲んで…。
暗くなってきたから、このまま飲みに
行こうかって。

クリスマスの丸の内を、わぁきれいと
歓声あげながら歩き、いつのまにか、
5人の同級生合流。こころ暖まる、
快気祝いを即座にしてもらいました。

病み上がりだからね、もっと本格的に
元気になったら、2軒目も参ります。











2012年12月7日

話(「外苑前 銀杏並木」)


晴れた日には、ウォーキング。
きょうは、夏の入院でなかよくなった
幸子さんと、渋谷で待ち合わせ、
外苑前まで歩きました。

コートはいらないくらいの、ぽかぽかの
暖かさ。外苑前の駅付近、ひとが
いっぱいです。ぞろぞろと、歩く方向は
みんないっしょです。

外苑前の銀杏並木、光が射してきれいです。
気持ちよくて、この並木がどこまでも
続けばいいと。

広場ではいちょう祭りをやっていました。
全国各地の名産品の出店、どの店先からも
とってもいい匂いがします。

幸子さんもわたしも、とても心配性です。
美味しそう!と近づくのですが、
「わたしたち、まだ病み上がりだから、
お腹こわしちゃうといけないから、
やめておこう」と何も買って食べることが
できませんでした。

入院中もとびきり心配性のふたりでした。
在り得ないことまで心配してしまうのです。


2012年12月6日

話(「横尾忠則さん」)


「天才・横尾忠則の仕事は、見ておかないとね」
天才・宇野亜喜良さんの案内で、
ギンザ・グラフィック・ギャラリー」へ。
横尾さんのブックデザインが、一階と
地下のスペースいっぱいに。
横尾忠則 初のブックデザイン展

横尾さんのところに届く装丁のお仕事は、
ほとんどが著者から横尾さんにとの
ご指名だそうです。編集者より、その
過程や出来上がりに厳しい著者の存在も。

横尾さんと著者とのやりとりが、また
濃密です。そこで交わされた会話なども、
記されている展示で、楽しいです。

日本経済新聞に、瀬戸内寂聴さんの文章と
共に毎週連載されていた、「奇縁まんだら」の
原画も、新聞連載を思い出しながら、
みることができました。とても大きく
描かれています。

途中、宇野さんが本の解説をして
くださったり、かつて横尾さんと
いっしょに銀座に事務所を構えて、
お仕事をしていらした頃の話を、
ぽつぽつと。

横尾さんの若い頃の写真も飾られていて、
ほんとうに長い年月のパワーに、
驚くばかりです。


2012年12月5日

「アロハシャツ展」









クリエイションギャラリーG8」での
今年のチャリティーはアロハシャツ。
EAST ALOHA

イラストレーター、デザイナー177名の
方のそれぞれのアロハシャツ。福島の
工場で、縫製されたということです。

宇野亜喜良さんの作品には、雰囲気のある
女性とユニコーン?ピンクと水色が
効いてます。「僕はとても真面目でね…
最初の作品が納得いかなくて、もういちど
やりなおして仕上げたんだよ」と宇野さん。
珈琲でつけたおしゃれな染み、それがまた
とてもステキ。

アロハシャツって、絵柄によってアロハに
みえたり、これはふつうのシャツにみえる
というものも。

サイズもいろいろあって、オーダー注文に
なってます。届くのは、春を過ぎてから
ということなので、アロハの季節には
ちょうどいいですね。

お気に入りの一枚に、ぜったい出会えます。
12/21までの展示です、どうぞクリスマスの
銀座へ。

2012年12月4日

「詩とファンタジー」イラストコンクール









イラストコンクールの審査会も、
季節に一度。もう6年目、よく続いたねぇ、
なんとか続いたねぇと。

宇野亜喜良さんは、髪を短くされて
寒いんだよねぇと会場に。山口はるみさんは、
とてもおしゃれなニット帽を。このお帽子、
なんと100円ショップでみつけられたと。
だれにでも似合うわけではありません、
はるみさんならでは。

"猫"のイラストレーションの応募先品が、
なかなか多いので、こんど猫特集の号が
あってもいいかも…と話しながら、審査は
すすみます。

宇野さんのお家で飼われている猫は二匹。
古くからいる猫が、新入りの猫に対して、
やきもちがすごいそうです。食事を
とれなくなったり、失語症に近い状態で、
鳴き声もかすれてしまうそうです。

「何色の猫ですか」とお訊きすると
「サハラ砂漠のような色」と宇野さん。
鳥取砂丘ではなく、サハラ砂漠…
いい響きでした。

イラストコンクールの応募作品、随時
受け付けています。一篇の詩から、
絵を描いてみたいという方にも、
詩とファンタジー」が届きますように。

2012年12月3日

話(「お点前」)


現代の医療のおかげで、あっという間に
退院しました。「いかがですか、
お見舞いに伺ってもいいですか」と
ご連絡いただいて、もう自宅にいるの
っていうと、びっくりされます。

千葉の谷津から、訪ねてくれた
おともだちの裕ちゃん。わぁ、お荷物
いっぱいと思ったら、お茶道具一式を
運んできてくれました。それは
素敵なエンターテイメントでした。

秋の生菓子もどれにしようかな、と
迷うほどあります。それは丁寧に
お抹茶をたてていただきました。
ありがとう。

お抹茶茶碗も、じぶんでつくったという、
ガラス製めずらしいもの。"パンダと笹"が
彫り込んであります。パンダ好きですから、
御懐紙もパンダ柄でびっくり。

出張お点前で、家にいながら
とてもたのしかったです。