2010年11月30日

詩(「輪」)

「輪」

ぬけぬけと
ひっかかるのは
気持ちのいいことで

見えたもの
さいしょから罠
おおきな輪だったわ



12月4日は、恋愛詩を朗読します

2010年11月29日

CLIP48











12月4日(土)の「星くず朗読会」シリーズ3
ゲストは宇野亜喜良さん。

宇野さんなら、やっぱり恋愛詩。
せっかくのライブですから、できたて(48号)の
詩集「CLIP」の中から読みます。

晩秋から初冬にかけての恋愛詩で、
みなさまのこころも、暖まりますように。

詩集「CLIP」は1ヵ月おきの発行です。
読んでくださる方は、
こちらまで→ stardustreadings@gmail.com
お申し込みくださいませ。

よろしくおねがいします。

武田雅子さん










エミリー・ディキンスンの詩を通じて知り合い、
20年近く文通を続けています。

エミリーの詩がだいすきで、エミリーの詩の研究をされ、
関西の大学の先生をしていらっしゃいます。
(現在、大阪樟蔭女子大学教授・英米文学専門)


『詩は言葉の真髄』『英詩は英語の特徴の詰まった宝箱』
詩はむずかしい…という学生たちのこころを
解きほぐすように、詩を伝えることに
力を注がれています。

エミリーの故郷、アメリカのアマーストの町を
訪ねるたびに、すてきなものをみつけては
贈ってださいます。

「わすれなぐさ」の石鹸が届いたばかり、
わすれなぐさの絵が描かれた箱を眺めているだけで、
しばらくは使えそうにありません。

エミリー・ディキンスンの詩集を、
ぜひお掌にとってみてくださいね。

「太宰は女である」2

前回にひきつづき「太宰は女である」の
発売記念のトークショーに、東京堂書店へ。

林静一さんは「葉桜と魔笛」、会田誠さん(※)は
女生徒」に挿絵を描かれました。

絵や漫画を描かれたり、映画を撮られたり、
役者をされたりの林さんから、文学のお話を
たっぶり聞くことができました。

十代の頃の恋人が文学好きで、色々ご本を
貸してくださったそうです。デートのときに
感想を伝えたり、ずいぶん仕込まれましたと。

三島由紀夫を通じて太宰を知ったという林静一さん、
学生時代に一番読んだのが三島という会田誠さん、
太宰と三島のふたりをくらべながら、
笑顔のトークが続きました。

肩の力を抜いて読める、太宰の短編を久しぶりに
読みたくなりました。

パブリック・ブレイン」の太宰シリーズ、来年は
「太宰とファッション」がテーマだそうです、
たのしみです。


※会田誠さん
→「アートライフミュージアム・ザネット
(宇野さんや会田さん、他、アーティスト情報)
Art LIFE MUSEUM the NET



2010年11月28日

「星くず朗読会」 シリーズ3











明大前キッド・アイラック・アート・ホールにて行います。
ぜひ、お越しください!


2010年12月4日(土)
17:00~18:30

入場料 1500円 (要予約 定員50名)

「夜のおさんぽ 詩とイラストレーション」

出演者:平岡淳子(詩人)、窪島誠一郎(作家)
ゲスト:宇野亜喜良(イラストレーター)

2010年11月26日

坂本明浩さん










キッド・アイラック・アート・ホールの坂本明浩さん、、、


平岡淳子がブログをはじめたなら、僕にだってできる、と
さっそくブログをはじめられました。

「すごくいいじゃない」
「あっ、おともだちがつくってくれたんです」
「わぁ…安心したよ!」
「えっ、どういう意味かしら?」
「車もまっすぐ運転できない平岡さんが、パソコン
ここまで使えるって、ちょっと驚いちゃって、
なぁーんだやっぱりね」

、、、という坂本明浩さんのブログはこちらです。

→「ポップコーンO-G'sのblog


O-G'sというのは、おじいさんっていうわけではなく、
Old Guitarのこととか。
45才と50才のスタートしたばかりのデュオです。

25年間封印していたギターを、突然再開した坂本さんの
はじめてのライブが12月5日に
キッド・アイラック・アート・ホールであります。

坂本さん、がんばってくださいね。

→「第一回キッドアイラックフォークジャンボリー

もじゃもじゃのロングヘアーで、おひげも長い坂本さんは、
キッドを力強く支えています。

シュトーレン








ブック・カフェ槐多」のスイーツを作っている
軽井沢の「ひ・ろっこ工房」が
限定で焼き上げたX'masシュトーレン(※)です。

信州産小麦にりんごの天然酵母など、
素材にこだわっています。
この機会にぜひどうぞ。

12月14日まで、注文を受け付けています。


※シュトーレン
ブランデー浸けのドライフルーツをバターと一緒に練りこんで焼いたクリスマス定番のドイツお菓子

2010年11月25日

青山みるくさん









ギャラリーまぁる で開催中の展示
イラストレーター 青山みるくさんの
「花ものがたり」展


朝日小学生新聞」に連載中「花ものがたり」の作品。
(毎週木曜日、季節の花の魅力と楽しみ方を美しい絵で紹介)

サンリオの「いちご新聞」にも青山みるくさん
連載中です。「いちご新聞」とてもなつかしいです。

もうずーっとむかし、わたしもまわりの仲間たちも
まちがいなく少女だった頃、「いちご新聞」は
お店で一度は手に取ったことがあるとおもいます。

わたしは、ふんわりスウィート系の少女では
ありませんでしたが、サンリオショップで
プレゼントを選んでいた時代、がありました。
「詩とメルヘン」も、やなせたかしさんの詩集も、
そこで買ったような。

青山みるくさんの絵には、その時代のやさしさが
そのままあります。

2010年11月24日

伊藤秀男さん

Pinpoint Gallery で開催中の展示
イラストレーター 伊藤秀男さんの
「サンチャゴからリスボンまで」展


今年の9月にサンチャゴ(チリ)から
リスボン(ポルトガル)への旅を
されたときの絵です。

写真は一枚も撮らない伊藤さんの、
こころに残った風景です。

リスボンは、わたしも唯一長期滞在したことの
あるところで、リスボンの市場や公園の絵を見ていると、
匂いをおもいだします。

「リスボンの電車は、白熱灯の間接照明でね、
それはいい雰囲気なんだよ」と教えていただきました。
ファド(※)の流れる哀愁の町を走る電車に、
乗ってみたくなります。

「公園では、サンドイッチなんか持って、
みんながほんとうに楽しそうにしてるんだよね」
伊藤さんの絵には、その楽しさがあふれています。


※ファド
ポルトガルの民俗歌謡。ギター伴奏による、哀愁に満ちた旋律と歌唱が特徴。

くるはらきみさん










ビリケンギャラリー で開催中の展示
人形作家 くるはらきみさんの
「紫水晶の思い出」展

→「紫水晶の思い出


エミリー・ディキンスンの詩が添えられた
DMをバッグに大切にしまい、
展覧会の日をたのしみにしていました。

くるはらさんのお人形は、お顔の表情が神秘的です。
ワンピースを纏っていたり、セーターを着ていたり、
しっかりした皮の紐靴を履いていたり、
愛情が丁寧にこめられています。

くるはらさんの油絵もギャラリーに飾られています。
ビリケンギャラリーでは二回目の個展です。
2007年のDMも、またとてもすてきです、
いただいてきました。

梅川紀美子さん








コーヒー&ギャラリーゑいじう」で開催中の展示
イラストレーター 梅川紀美子さんの
「巣・NEST」展


「詩とメルヘン」のなつかしい絵から、
「詩とファンタンジー」の最近の絵まで
梅川さんの水彩画の世界が、ひろがっています。
(一部、コンピューターグラフィック作品も)

マスキングされたくっきりしたラインによって、
コンピューターで描かれたようにみえるのですが、
じつはエアブラシを使って描いた水彩画。

新作の「富士山」は一度挑戦してみたかったそうです。

昨年はPTA活動に専念し、絵はほとんど描かず、
今年になって大きな作品を次々仕上げられました。
メリハリのある梅川さんの創作生活です。

2010年11月22日

後藤貴志さん










にじ画廊 で開催中の展示
イラストレーター 後藤貴志さん
「Melancholic Sugar」展


後藤貴志さんに、はじめてお会いしたのは
10年位前になります。

「詩とメルヘン」でエキゾチックなかわいさを、
発揮されたイラストレーションで、
すっかりファンになりました。

ペーターズギャラリーでの個展から、
7年ぶりに今回の個展です。

男の子、女の子はどちらの国から
いらっしゃったのですかと、
訊ねたくなる表情をしています。

物静かに、いたずらをしかけていそうで、
それが絵の中に隠されているのではと、
ちかづいてじっくり細部を観察したくなります。

RYOUHO








下北沢の美容院の帰りに、いつも立ち寄るお洋服屋さん。
RYOUHO

お店の奥、ミシンをお机にしてお仕事なさっている女性が、
とてもエレンガントでお店の雰囲気にぴったりなんです。

アンティークのデッドストックの布地を使って、
出来上がったお洋服は、どこかなつかしい
シルエットだったり、モダンだったり。

どれも一点ものの手作りで、十年間は
気に入って着ることまちがいなし。

ここのお店でワンピースやコートをみていると、
一冊の詩集を選ぶときと同じような
落ち着いた気持ちになります。

これからの季節に向けての赤いコート、
どうしようかなと気になっています。

2010年11月20日

松尾たいこさん










GALLERY SPEAK FOR で開催中の展示
イラストレーター 松尾たいこさんの
「My Life with a DOG」展


代官山のGALLERY SPEAK FOR
夜、六時を過ぎるもう真っ暗です。

ひときわ明るいギャラリーに、
ポップな色彩の松尾たいこさんの描いた犬の絵。
小説すばる」の表紙を飾られた数々の作品です。

あの犬もこの犬も、個性があってすてきです。
やっぱり立ち止まってしまうのは、柴犬とチワワでした。
長年暮らしを共にしていた犬が柴とチワワで、
思い入れがつよいのです。

2010年11月19日

「太宰は女である」

太宰は女である」(パブリック・ブレイン)の発売記念で
トークショー&サイン会 宇野亜喜良×オカダミカ が
ありました。

きりぎりす」に挿絵を描かれた宇野さん、
オカダミカさんは「ヴィヨンの妻」に。

いちばん描きたかった小説は「女生徒」だったけれど、
イラストレーターはなんでも引き受けて描きますと。

宇野さんは、電車の中でお化粧をしている女性、
世間では袋叩きですが、それもかわいいと。
女性がお化粧をして、自分を変化させてゆく心理がいい、
とても興味があるとおっしゃってました。
「きりぎりす」に登場する妻は、お化粧なんかには
あまり興味のない女性ではないかと。

えっ、どんな女性なのかしらと思う方は、
ぜひこの一冊を読んでみてください。

2010年11月18日

平田俊子さん










平田俊子さんの朗読を、西荻窪のギャラリー
数寄和で、きいてきました。


平田さんは上京して20年、
はじめて住んだ町が東京の西荻窪。

当時ご結婚されていた、ご主人さまを関西に置いて、
おひとりでの東京生活。その頃に西荻窪で書かれた詩は、
詩集「(お)もろい夫婦」(思潮社)にまとめられています。

別居生活の中から生まれた詩は、平田さんのことばと声で、
ほんとうにおもろかったです。


このはがき↑のことばは、詩集「宝物」(書肆山田)の
なかの一節だそうです。

朗読会での、平田さんからのおみやげでした。

noaさん











「秋」

さつまいもは
ぶつかりあって
わらうように
店先にならんでる

気がおけない
おともだちに
なんだか
会いたくなったわ


noaさんが「CLIP」47号の巻頭詩に、
イラストレーションを描いてくださいました。

"特に心に残った詩です"という
お便りとともに届きました。
どうもありがとうございます。

お誕生日おめでとうございます。
花霞幻燈

2010年11月16日

宇野さんと











ECRIT」(エクリ)という編集事務所の
ウェブサイト内のコラムです。
過去の情報ですが…。

宇野さんとの「共犯」のページ。
これは、詩が先にあって絵を描いていただきました。

シェリーチョコレート








しぇりークラブ(シェリー専門店 / スペイン料理)


猛暑の夏に、試作に試作を重ねて、
できあがったアートなチョコレート。

「宇野亜喜良オリジナルポストカード付
デザインリーフレット」づくりを、お手伝いしました。

11月11日より発売してます。

2010年11月11日

窪島誠一郎 詩集

「星くず朗読会」シリーズ2において

信州での朗読会で、窪島誠一郎さんは
処女詩集(↓)から、二篇朗読しました。

この詩集は手元に二冊あるだけとのこと。

お読みになりたい方は、ぜひ、明大前
キッド・アイラック・アート・ホール内
「ブック・カフェ槐多」を訪ねてみてください。


「背ける風土」(一翠社、1967年7月発行)

「星くず朗読会」シリーズ2

2回目の「星くず朗読会」は、場所を変えて行いました。


日時:2010年8月10日 日曜日 18時半~

会場:信濃デッサン館 分館 槐多庵(長野県上田市)

出演:平岡淳子、詩村あかね、窪島誠一郎

朗読:平岡淳子、詩村あかね、窪島誠一郎
        平岡、詩村は最近書いた詩のなかから、
        窪島は十代のときに刊行した詩集から

鼎談:平岡淳子、詩村あかね、窪島誠一郎
        やなせたかしのこと、詩のこと、絵のこと

2010年11月10日

詩村あかね 19才の詩

「夏ヤスミ」

カケアシデ
アキノカゼ
ムギワラボウシトンデ
ツリ橋カラ
クルクルト オチタ
ヒザノ ミエル ズボン
イマハ モウ ハケナイ 
ゴムノ 青イ ズック
イマハ モウ ハケナイ
セミトリ・絵ニッキ・カキ氷
アオガリノ アタマ
ナデナガラ
アノコノ シロイ スアシニ
ハジメテ ムネガ クルシクナッテ
ノリオモ ミチコモ
ヨシオモ ボクモ

ミンナミンナ オナジカタチノ ナツダッタ


「詩とメルヘン」掲載作品

平岡淳子 19才の詩

「十九歳の夏に」  わすれなぐさ

いつまでも
高校時代の制服が
似合うようでは
いけないのね

今年の夏
甲子園で汗を流す
元気な球児たちは
確かにみな
年下になるなんて

十九歳の夏だから
あの人と旅の計画をしたり
星の明るい夜に
ふたりで歩いたり
少しだけちがうことをしてみても
やっぱり私はおなじなの

心が年齢についていけないことが
悩みになるなんて
思ってもみなかった


「詩とメルヘン」掲載作品

2010年11月9日

詩村あかね さん

「星くず朗読会」シリーズ1と2に参加してもらった
詩村あかねさんは、こんなひとです。


「子どもと本の会・MOMO」を主催
小学校などで読み聞かせの活動をしています

やなせたかし責任編集「詩とメルヘン」卒業生
詩集「風が運べないものたちへ」サンリオ

詩村あかね 17才の詩

「先生」

先生が詩集を貸して下さって
「詩を学びなさい 詩ほど美しい
空間をつくれるものはありません」
そうわたしに耳うちして下さったのは
わたしは十五才で
現実より夢のほうがはるかに
勝っていた春でした

先生は言葉の空白のように
美しい沈黙を持っていらして
わたしはお話になる先生よりも
花のように黙っておられる
先生が好きでした

今でも詩の一行目には
先生の沈黙が降りてきます

「ここは神様のお書きになるところ・・・」
と 一行目の行間を
先生は占領していらっしゃいます


「詩とメルヘン」掲載作品

平岡淳子 17才の詩

「放課後」  わすれなぐさ

「いらっしゃい、すわりなさいよ」
放課後の職員室で N先生の声をきいた
現代国語のその先生が
私はずっと好きだった

先生とむかいあってすわった
私は それだけでドキドキしていた
「受験、大変でねぇ」と言ったあと
先生は 太宰治の清貧譚のはなしをして下さった
菊の花を愛する 三十二歳の男と
色が溶けるほど白い 二十歳くらいの娘が
結ばれるはなしだった
「いいですねぇ」
先生は ただひとことそう言った
私は 紅くなって
それが
先生と私だったならと思った


「詩とメルヘン」掲載作品

2010年11月8日

”先生”より

★平岡淳子&詩村あかねに寄せて★ やなせ たかし

ぼくが30年責任編集していた「詩とメルヘン」という雑誌は
実に不思議な雑誌で、星屑同窓会は今でも続いている。
この雑誌から育っていったひとがはなれないでいる。

今回は偶然のことから平岡淳子さんと詩村あかねさんの
朗読会をすることになった。

おふたりともお逢いしたのは少女の時代であったが、もちろん
歳月は容赦なくすぎていった。
しかし精神だけは昔のままで朗読会。
なつかしいような心配なような心情である。
とにかく成功を祈りたい。

「星くず朗読会」 シリーズ1

最初の「星くず朗読会」は、こんなかんじでした。


日時:2010年5月22日 土曜日 15時~

出演:平岡淳子、詩村あかね、窪島誠一郎


挨拶:窪島誠一郎
「やなせたかし と 村山槐多」展のこと、「星くず朗読会」のこと

朗読:平岡淳子、詩村あかね 
「詩とメルヘン」に掲載された17歳から40歳までの詩を、それぞれ50篇ずつ

対談:平岡淳子、詩村あかね
「詩とメルヘン」との出会い、投稿時代のおもいで、いまのふたりと詩の関係

歌:平岡淳子、詩村あかね
坂本明浩のギターで「22才の別れ」(風)と「白い冬」(ふきのとう)
・22歳という年齢にあこがれて、詩を書き始めたことから、、、
・詩集を読むより、歌を聴き歌う十代を送り、ことばは歌詞から、、、


その後、キッド・アイラック・アート・ホール3階で「やなせたかし と 村山槐多」展のオープニングパーティーがあり、ワインやパン、オードブル、デザートをいただきながらの歓談となりました。

はじめまして

このブログでは、2010年5月から始まった
「星くず朗読会」のことを中心に
詩人 平岡淳子と詩について、少しずつ
お話しさせていただきます。

よろしくお願いします。

2010年11月5日

Stardust Readings vol.3

Our Readings at Meidaimae KID AILACK ART HALL


By all means, please come!!!


2010/12/4(sat)
17:00 to 18:30


Admission 1500yen
(Reservations required:capacity=50)


「"A Walk at Night" Poetry and Illustration」


Cast:Hiraoka Junko (poet), Kuboshima Seiichiro (Author)
Guest:Uno Aquirax (illustrator)